ヘアモードの時代
華やかな髪飾りの古代ギリシャ・ローマ風、ロマン主義の高い髷、そしてつけ毛、つけ髷を多用した複雑な髷が登場するなど、流行のヘアスタイルが目まぐるしく変化していったのが19世紀の特徴。18世紀に比べ誰でも結うことができる髪型が増えたことから、ヘアモードがより身近なものになった時期といえます。
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脱ロココの自然なボリュームの髪が流行します。
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風変わりで斬新なアイデアの古代風の衣装、エンパイアドレスの女性たち。ギリシア風の髪型にツバの大きい帽子が男性の顔を覆ってしまいます。
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ティアラ型は髷の前に挿したものでしょう。矢筒、矢は第一帝政時代(1804~14)によくみられる文様です。
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中央に侍女を従えた女神が施されています。
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蔦、葡萄文様が施されています。葡萄は豊饒の文様。
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1820年代末にフランスでキリンが公開され、大いに話題になったのと前後して考案されたクロワザの髪型です。
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『ザ・ボーモンド』1831年10月号より
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1820年代末にフランスでキリンが公開され、大いに話題になったのと前後して考案されたクロワザの髪型です。
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メタルビーズでできた花文櫛、60センチのネックレス、ブレスレット一対、ベルト、ピアス、櫛のセットです。
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歯部分は鼈甲の歯に加工し直しています。
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蔦の文様が透かし彫りで描かれています。
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ロマンティックスタイルのドレスの頃には、装飾性に富んだ櫛が多くあります。
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クロワザによる1830年代と1840年代の髪型(『世界101人の調髪師』クロワザ著、1841年より)
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ボリュームのあるドレスとのバランスをとるように、次第に髷の位置は低く後頭部に結うようになりました。
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ドレスとのバランスを考慮し、髷を高く結い上げた髪が流行します。
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櫛、つけ髷、つけ編み毛などの図を挿入しています。(『モニトゥール・ド・ラ・モード』1869年より)
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玉飾りつき櫛を前髪や髷に挿しています。(『モニトゥール・ド・ラ・モード』1872年より)
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ボールコームといわれる玉飾りつきの櫛です。
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ボールコームといわれる玉飾りつきの櫛です。
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ガーネットで華やかに飾られた櫛。ボヘミアンガーネットは良質といわれていました。
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ガーネットを生かして飾られた櫛。髷に挿したものでしょう。
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服喪用あるいは年配の女性の櫛。喪の装飾品への関心が高まり、黒色のジェットが流行しました。ジェットは樹木が化石化したもので19世紀の装身具によく使われました。
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服喪用あるいは年配の女性の櫛。喪の装飾品への関心が高まり、黒色のジェットが流行しました。ジェットは樹木が化石化したもので19世紀の装身具によく使われました。