ヘアモードの時代
「バロック」とは「歪んだ真珠」の意で、宗教の束縛や古い習慣からの解放により美意識が多様化。不均衡な造形が好まれるようになりました。両側の髪を左右不揃いに切ってカールさせ、2本の巻き毛を垂らしたルイ14世期の「ユルリュベルリュ」、王の愛人フォンタンジュ夫人考案の「フォンタンジュ」が宮廷で流行しました。
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マルタン女史が考案したとされるスタイル。両側の髪を左右不ぞろいに切り、巻き毛にして上部に盛り上げ、さらに2本の巻き毛を肩に垂らすという髪型です。
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髪全体をカールするのが特徴のヘアスタイル。
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ルイ14世の寵姫フォンタンジュ夫人が考案した髪型。狩りの宴で髪が乱れ落ちたのを靴下止めで即座に結い上げたのを王が気に入り、宮廷女性がこぞって真似たという説も。高く結うのは地毛だけでは難しく、針金などの骨組みにカールしたつけ毛を加え、髪粉をかけて仕上げました。
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骨組みを利用して高くそびえる髪。この時代つけぼくろをつけるのが流行しました。(『服装の歴史』ラシネ著、1888年より)
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真珠母貝、鼈甲象嵌に真鍮でピクエ装飾を施しています。粗密の両歯櫛です。
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