ヘアモードの時代
第一章 ルネサンス
中世では被り物で髪を隠していましたが、人間性回帰のルネサンス期になると、身体、顔、美しい髪を露出します。当時の櫛は木、銀、角製が多く、そこに象牙象嵌、寄せ木細工、透かし彫りの技法でモノグラム、格言など文字や紋章を表現。ぶどう収穫の様子、インドなど異国の動物など多様なテーマの文様が施されています。
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複製 / Modern replica
ヨーロッパ ルネサンス期の髪型
Hairstyle of the European Renaissance
毛束を編まずに、頭に巻きつけるようにまとめています。
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1888年 / 1888
16世紀イタリアの染毛(『服装の歴史』ラシネ著、1888年より)
Hair dyeing in 16th century Italy, from Le costume historique, by Racinet, 1888
イタリアでは本来の美しい黒髪を金髪にすることが流行し、貴族の多くが髪を染めました。自宅の屋根なしのテラスで染髪料をつけ、数時間太陽を浴びるという方法です。ソラノという大きな縁のサンバイザーをかぶって髪を乾かしたといいます。
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複製 / Modern replica
エリザベスI世の赤毛
Red hair of Elizabeth I, Queen of England and Ireland
真珠などをふんだんに飾った豪華な髪は、女王の永遠性を象徴しているようです。
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1550年代頃 / ca. 1550s
ギリシア神話彫刻象牙櫛
Ivory comb illustrating a Greek myth
ギリシア神話「パリスの審判」のヘレネ、アテネ、アフロディテの3女神、パリス、横たわるヘルメスが描かれています。裏には、アフロディテに結婚の報告をする男女、子供のエロスが描かれています。
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16世紀 / 16th century
ハート文木櫛
Wooden comb with design of a heart
絹の装飾を施し、愛情、献身を象徴する矢で射抜いたハート文がみられます。
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1888年 / 1888
6世紀および12から16世紀の櫛
Combs of the 6th century and also from the 12th to 16th century
象牙、木に彫刻を施したさまざまな櫛が紹介されています。(『服装の歴史』ラシネ著、1888年より)
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年代不詳 / Date unknown
エリザベス女王の肖像
Portrait of Queen Elizabeth I of England and Ireland (r. 1558-1603)
エリザベス女王は権威の象徴としてモードを利用し、イギリスをヨーロッパの一流国へと導きます。43歳以降は肖像画を描かせることをやめ、永遠不滅の君主像を国民に焼きつけたといいます。
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第一章
ルネサンス
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第二章
バロック
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第三章
ロココ
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第四章
19世紀
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第五章
20世紀
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第六章
王侯貴族のヘアカタログ