化粧道具の装飾文様
大名家など上級階級が作らせた婚礼調度は、江戸時代前期に体系化されたといいます。姫君の婚礼のために整えられた調度一式には、洗顔、白粉、紅、お歯黒、眉化粧などに用いた精緻な道具、刷毛類などがきめ細やかに揃えられました。その数十点にものぼる道具類には家紋が配され、優雅で流麗な文様が用いられています。
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扇は「末広」ともいわれ、先に向かって広がっていく形が次第に栄えていく様子と重なり、吉祥文様として好まれました。松や梅そして鶯が蒔絵で描かれ、『源氏物語』初音の巻を想起させる雅やかな香箱です。
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軍配は、軍陣で武将が采配のかわりに用いた指揮用の団扇です。相撲で行司の持ち物としてして現在も目にすることができます。
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