美しさへの挑戦
鏡が日本に入ってきたのは弥生時代の中頃で、平安時代には貴族の間で化粧道具として定着。室町時代になると柄鏡(えかがみ)が登場します。鏡台は下部に引き出しがついているものが現れました。江戸の中頃、庶民の間にも鏡が実用品として普及。鏡を製造する技術が進歩して、安価に作れるようになったからでしょう。
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梨地の蒔絵が美しい鏡掛で、保存状態も良く、大事に使われていたことがわかります。小さい方の柄鏡を合わせ鏡として、襟足などを見るのに使ったのかもしれません。
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閑院菊の蒔絵が施された鏡台。四親王家のひとつである閑院宮家の御所用のものでしょう。豪華な中にも気品が漂っています。
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脚のついた鏡台で、鏡を支えるネジも木ネジになっています。どことなく洋風で、椅子に座って化粧やヘアスタイルを整えたのかもしれません。鏡には蓋もついています。
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第一章化粧道具
第二章近代の化粧 明治~大正時代
第三章コンパクト
第四章近代の化粧 昭和時代
第五章鏡と鏡台の変遷
第六章江戸時代の髪型と髪飾り
第七章近代の髪型と髪飾り
第八章装う
第九章千代田の大奥