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化粧文化 COSMETIC CULTURE
お化粧ヒストリー

大正から昭和へ、断髪姿の「モガ」登場

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大正から昭和へ、断髪姿の「モガ」登場

2022.12.22

世界的に大流行した「ウェーブヘア」が大正時代の日本でも人気を集めたのと同時に、もうひとつ髪型の大転換が起こりました。それは第一次世界大戦期に生まれた「断髪」。第一次世界大戦に従軍していた看護師のフランス人女性が髪を切ったことがはじまりといわれています。

新しい時代の象徴となった「断髪」ですが、大正末期の日本ではまだまだ日本髪の人気が根強く、断髪姿の女性はごくごくわずか。女性作家のほか、「モガ(モダン・ガール)」と呼ばれた最尖端 ファッションに身を包む女性が先導して髪を切り始めました。

モガのよそおいを見てみると、断髪や耳隠しに、洋服に身を包みハンドバッグを持ったり、断髪姿に着物をあわせたり...。思い思いのおしゃれを楽しみながら銀座の街を闊歩しました。
メークももちろん最尖端。モガは 西欧の流行と取り入れ、「真紅の口紅」に「濃い白粉の頬にほんのり紅」、「長く眉を引き目の縁を薄墨で隈取り」していたそうです。

昭和初期、ダンスホールなどの社交場に集うモガ・モボ(モダンボーイ)の因習にとらわれない自由なふるまいは人々のひんしゅくを買うこともあり「不良」のレッテルを貼られることも。
しかしモガにみられる女性たちの自由なふるまいは、女性の社会進出による経済的自立という背景もあったのです。


日本の近代のよそおいをご紹介するシリーズは今回が最終回。
次回より、ポーラ文化研究所所蔵の化粧道具が、実際にはどのように使用されていたのかをご紹介します。お楽しみに!

結髪雛形(断髪)結髪雛形(断髪)

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